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雪舟筆 国宝
紙本墨画淡彩 89.5×169.5cm 室町時代(1501〜1506)
天橋立を鳥瞰的にとらえた図で、図中の智恩寺の多宝塔と成相寺の伽藍が同時に描かれることから、制作期が一応明応10年(1501)から永正3年(1506)とされ、80歳を越してなお現地に足を運び実際の景色を写した。
彼の真筆とされる作品は20数点、その多くが中国から帰国後の50代からの晩年にかけて描かれた。
個性的な画風の中でもこの天橋立図は異彩を放っている。
また絵には謎が多い。
観光案内のように23ヶ所もの神社や仏閣、土地の名前が記され、さらに21枚の紙が貼り合わされ、それぞれの紙のサイズはバラツキがあり、貼り合わせ方も雑である。
ましてや、画がかなりずれている部分もあり、日本で最初に落款を記した雪舟が、この絵に落款もない。
つまり、この絵は完成した絵ではなく、入念なスケッチを組み合わせた下絵であろう。
雪舟の描く極楽浄土は、仏と神の世界を掛け渡す橋。