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〒626-0033 京都府宮津市字宮村1123
古の文化と歴史を誇る丹後地域には天橋立に代表される自然や古墳などの遺構、神社や神話など多くの歴史と文化が残されています。
特に城下町として繁栄した宮津の市街地は、商家として栄えた町家や、カトリック教会などの学術的価値の高い建築物が点在しており、また大正から昭和初期にかけて建築された町家も多く、今なお時代の流れの中で生き続けています。
そうした伝統建築物は、先人の知恵と文化と技術を形ある空間として残された有形の文化遺産なのです。
丹後の伝統建築技術は、その歴史と文化を背景に地域の大工たちによって培われてきました。
元来、丹後地域は経済的にも恵まれた環境ではなく、一度家を建てると百〜二百年はの歳月を何世代にもわたって保守管理をしながら暮らさなければならないという実情がありました。
しかも、雨が多く多湿で陽当たりも悪く、まだ冬は重い雪が積もるという、木造建築物にとっては非常に朽ち果てやすい悪条件の中で、二百年の耐久性と機能性を維持することが丹後の大工たちに求められたのです。
結果として丹後の大工技術は磨き上げられ、日本有数のレベルを誇るに至ったのです。 特に城下町である宮津の大工は、寺社や北前船で繁栄し豪商の家を手がけることで、京の都から様式や文化を取り入れ、素晴らしい建築文化へと発展させました。
しかし、この数十年間の社会の変化とともに、伝統的な町家建築が激減し、丹後の一人前の建築職人なら誰でもあたり前のように持っていた素晴らしい木造建築技術も今や風前の灯となってしまったのです。
悠久の歴史を持つ宮津のまちなみは、文化、気候風土に培われた町家を中心に、人々の暮らしの中から作りあげられました。しかし、残念なことに時代の変化と価値観の変容の中で、こうした町の財産ともいえる価値ある町家がどんどん壊され、かつて繁栄した町の景観も消えていこうとしています。
この町の先人たちが作り上げてきたまちなみは、今、この町に住む人々の手で、守るべきものだと思います。
天橋作事組は、『自分たちの地域の伝統的な建築財産は自分たちの手と技術と智恵で保全する』そして
『先人たちが残した地域の技と智恵を次世代の地域の担い手に伝承する』という趣旨のもと、技能者の育成と丹後のまちなみ形成の促進および伝統的で魅力ある町づくりの推進に寄与することを目的に、地域に根ざす建築技術者や研究者、そして所有者をはじめ市民賛同者等で活動する団体です。
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